梅干しはふるさとの味

梅干しはふるさとの味

私の生家は農家だったので、梅干はもちろんのこと、味噌・醤油の他たくあんまで自宅で作っていました。
気候が温暖なせいか、ほとんどの保存食の塩分濃度が、一般的なものより比較的高かったように思われます。
けれども、昨今の健康ブームにより梅干の塩分は、10パーセントを下回るものが主流になってきた気がします。
生産者の方々の努力の成果で、長期保存の技術も躍進して、素材そのままの味を生かした商品も、数多く見られるようになりました。
中にはスイーツのように、甘さや風味を楽しめるものもよく見かけます。
でも、私の記憶の中の梅干は、シソで真赤に染まって、シワシワでとにかく酸っぱくて塩辛かった。
おにぎりにほんのひとつまみ入れても、その酸っぱさで丸々1個食べきれるほどでした。
梅干とは、その土地の風土や生活習慣によって味付けが様々に異なり、人びとの記憶の中に、それぞれの思い出を宿して受け継がれる「ソールフード」なんだと改めて思いました。

私のお気に入りの梅干し

ここ最近、私が好んで食べている梅干は、南高梅のシソ漬け塩分8パーセントです。
寄る年波ですが、主人の血圧のことを考えると、もう少し下げて4パーセント位にしたほうが、いやな顔をせずに2個食べさせてあげられるかな?と単純に考えることもあります。
でももう一方では、おなかいっぱい食べるのではなく、好みの味を腹八分目に頂くのが、大人の嗜みだと格好つけてみたい気もします。
意外とツボにはまったのが、お歳暮などの贈答で頂く、個別包装の大きくて甘酸っぱいデザートのような梅干も、いつものティータイムを豊かにしてくれます。
それから、時々食べる幕の内弁当に入っている、真赤な小梅にも、心動かされてしまいます。
健康になれる梅干とは
小さい頃の、友達のお弁当に寄せた羨望の記憶です。
我が家は、自宅で梅干を漬けていたので、真赤で可愛い小梅は、私のお弁当には入っていなかったから。
こうやって梅干を思うと、湧き上がる唾液と、たくさんの思い出が溢れてくるのです。